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7.他人の著作物を「利用」する方法


(1)原則として権利者の「了解」を得る(「契約」する)

 他人の「著作物」「実演」「レコード」「放送」「有線放送」を、「コピー」や「インターネット送信」などの方法で利用するには、原則として「権利者の了解」を得ることが必要です。この「了解」のことを、著作権法では「許諾」と言っています。

 この「了解を得る」ということは、文書を交わす場合も口頭の場合も、また、利用の対価を支払う場合も無料の場合も、権利者と利用者が「契約する」ということです。

 著作物そのものの種類、コピーに使われる媒体、コピー以外の利用の形態などが、急速に多様化するに従い、それぞれの当事者が「自分の常識」や「思い込み」を「当然のこと」と考えて「曖昧・不明確な契約」をしたり、後になって双方が「そんなつもりではなかった」などという事例が急増しています。

 著作物等の利用にあたっては、利用者も権利者も、後々のトラブルを防ぐために、「何を契約しているのか」ということを明確にし、文書をしっかりと残しておく努力をすべきでしょう。「文書による明確な契約を避けたがる」という日本人の傾向は、社会の多様化が進む中で、著作権に限らず多くの分野で問題を引き起こしていますが、特に著作権の世界ではこの問題が深刻なようです。

 なお、多くの権利者と多くの利用者がそれぞれ相手を探し出して契約を行うのが困難であることから、日本を含む多くの国で、多くの人々の権利を集中的に管理して「契約窓口の一本化」を行う団体が作られてきました。日本では、多くの音楽について契約窓口となっている「JASRAC(日本音楽著作権協会)」が有名ですが、こうした団体は増加しつつあり、このような団体が存在する場合は、そこを窓口として契約を行うことになります。

 また、主としてビジネスの世界の問題ですが、「利用する側」が団体などを構成して、権利者側の団体と交渉したり、「包括契約」をしたり「簡便な契約システム」を作っている場合もあります。放送局とJASRACの間の契約や、図書館からビデオ会社への補償金の支払いなどが、こうした場合の例です。


(参考) 「自由利用マーク」について

 著作物を利用する際に権利者の許諾を得るというのが著作権のルールです。しかし、実際には、インターネット上のホームページに登載されている「文章」「写真」「図表」などをプリントアウトし、コピーして職場の会議などで使うなど、厳密には違法である行為が、多くの人々により行われていると思われます。利用する人々は、「ホームページに自分の著作物を掲載している人は、プリントアウトや小部数のコピー・配布くらいは、了解しているだろう」と予測しているからです。

 これは言わば、「空き地を横切る行為」であり、「柵もないし、通過するくらいは地主も了解しているだろう」と予測して、空き地を横切っているわけです。つまり、自分の判断で、「リスク」を犯して行動しているということです。

 こうした、「厳密には違法」とか、「大丈夫だろうが、ひょっとすると訴えられるかもしれない」という不安定な状態を避けるためには、地主が空き地の横に、「立入禁止」とか「ご自由にお通りください」とか「子供の遊び場。ゴルフの素振りは禁止」などといった「立て札」を立て、予め「明確な意思表示」をしておけばよいのです。

 ホームページの場合も、「プリントアウトやコピーをしてもらっても構わない」と権利者が考えるものについては、予め自分で「プリントアウト・コピーはOK」などといった「明確な意思表示」をしておけば、お互いに便利です。

 文化庁では、このような「明確な意思表示」をしやすくするために、「自由利用マーク」を策定し、普及に努めています。

 「自由利用マーク」については、例えば「どうぞ自由に使ってください」と言っている人でも、「では、プリントアウト・コピーして、売ってもいいですね?」と聞くと、「それはダメ」などと言う人がいますので、どんな行為について了解しているかということは、明確でないといけません。

 その一方で、表示があまり複雑になったり、場合分けが多すぎたりすると、マークを付ける側にも、その意味を理解する側にも不便です。

 そこで文化庁では、3つのタイプの「自由利用マーク」(下記参照)をつくるとともに、それらの意思やマークの付け方、マークを付けたり、マークのついたものを使ったりするときの注意事項を記した「マークを付けるときの注意」「マークのある著作物を利用するときの注意」も策定しています。各マークの対象となる利用範囲及び趣旨に合う限り、権利者は自由にマークを付けることができますが、利用に際しては、必ず文化庁のホームページ(www.bunka.go.jp/jiyuriyo)で注意事項を確認するようにして下さい。
コピーOK プリントアウト・コピー・無料配布」OKマーク
「プリントアウト」「コピー」「無料配布」のみを認めるマーク
(変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案などは含まれません。そのまま「プリントアウト」「コピー」「無料配布」をする場合に限られます)
(会社のパンフレットにコピーして配布することなどは、営利目的の利用ですが、無料配布であればできます)
障害者OK 「障害者のための非営利目的利用」OKマーク
障害者が使うことを目的とする場合に限り、コピー、送信、配布など、あらゆる非営利目的利用を認めるマーク
(変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案なども含まれます)
学校教育OK 「学校教育のための非営利目的利用」OKマーク
学校の様々な活動で使うことを目的とする場合に限り、コピー、送信、配布など、あらゆる非営利目的利用を認めるマーク
(変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案なども含まれます)


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